2017年8月3日木曜日

心理学から見る福岡大学のマスコットキャラクターたち(LC16台 坂本景菜さん)

 今年度第5回目の学生記事をお届けします。LC16台の坂本景菜さんが、福岡大学のいくつかのマスコットキャラクターについて紹介し、心理学の講義で学んだ事を生かして分析してくれました。
 「うさぎのブンちゃん」という、文化学科のマスコットキャラクターも考案してくれています。



心理学から見る福岡大学のマスコットキャラクターたち

LC16台 坂本景菜

 皆さんは福岡大学のマスコットキャラクターをご存じだろうか。福大生の中にも「見たことはあるけど名前は知らない」「全く分からない」などという意見の人も多いと思う。かくいう私も1年生の間は全くといってもいいほどその存在を知らなかった。今回私は福岡大学のいくつかのマスコットキャラクターについて紹介するとともに、自分が1年生の時に受講した心理学の講義(2016年度末に定年退職された感情心理学がご専門の髙下保幸先生の講義)で学んだ事を生かして簡単に分析してみたいと思う。

福太郎先生
 まず最初に紹介するのは福岡大学図書館マスコットキャラクター「福太郎先生」。福太郎先生は福岡大学新中央図書館に住んでいるふくろうである。ホームページのキャラクター紹介では、チャームポイントはふくよかなお腹、つぶらな瞳、好物は辛子高菜のトッピングをしたバリ堅のとんこつラーメンで、替え玉は当たり前といういかにも福岡人らしい味覚をしている。趣味は閉館後の書架整理で、そのスピードは図書館スタッフ顔負けの手さばきらしい。そんな福太郎先生は、2015年に開催された「図書館総合展」で図書館キャラクターグランプリ「館の働き者部門」に入賞したという経歴もある。ちなみに、絵本や漫画など物語の中でふくろうが他の動物たちに比べ「知識人」として描かれがちなのは、一説によるとギリシャ神話の知恵の女神アテナ(ミネルヴァ)の使いがふくろうであったことから、いつしかふくろう自体が知恵の象徴になったのが始まりだという。福太郎先生も例にもれず博識なふくろうであり、「先生」と呼ばれているからには教えている生徒が存在する。その名も「ペンギンズ」。

ペンギンズ

 ペンギンズはカラフルなペンギンたちで、れっきとした福大生である。総員9羽で、それぞれが福岡大学の学部に所属しており、1学部に1羽いる。人文学部はペン、法学部は天秤、商学部は電卓…といったようにそれぞれの学部に関係したアイテムを持っており、福太郎先生に図書館の活用方法を習って、卒論やレポートを仕上げようと思っているらしい。「いつかは福太郎先生と一緒に空を飛ぶのが夢」ということだが、福太郎先生はふくろう、彼らはペンギンである…という事についてはあまり触れないほうがいいのかもしれない。(福岡大学図書館 キャラクター紹介[http://www.lib.fukuoka-u.ac.jp/character/])

ステッピイ
  また、福大生ステップアッププログラム(FSP)マスコットキャラクターは階段「step」と勉強「stady」をかけたニックネームの「ステッピィ」。黄色いカラーリングと階段を模したシンプルなシルエットが特徴である。詳しい設定などの公開はされていないが、ホームページのイラストを見るに、植物を育てたり、様々な分野に興味を持っていたり、飛び跳ねたりとアグレッシブな様子が見られる。ちなみに福大生ステップアッププログラムとは、「学び」「豊かな人間性」「「社会」の3つのステップから本学生の人間的成長をサポートするプログラムで、学生同士のコミュニケーションをベースにした学生参加型の授業や、アジア圏の協定校との国際交流セミナーを開講したり、本学の学生が自主的に企画した独自のプロジェクトを支援したり、卒業生の方から大学生活で学んだどのような事がいかに人生で大切なものであるかを教えて頂く講演を開催したりなど盛りだくさんの内容になっているので、気になる方は受講してみる事をお勧めする。(福大生ステップアッププログラム2017 ステッピィのプロフィール[http://www.fukuoka-u.ac.jp/fsp/fu/profile/])

 さて、ここまでにあげた3つのキャラクターの中で、一番心理学の観点から「一般的にかわいい」とされるキャラクターはどれだろうか。

 心理学的に「かわいい顔」とされるのは「幼児図式」、つまり赤ちゃんのような顔である。細かく挙げると、高く張り出した額、顔に相対して大きな目、適度な目の光、丸く膨らんだ頬、小さな口、体に比べて大きな頭、丸い感じの体つき、ぎこちない動き、などがある。中でも中核的な部分は「上顔に比べて短い下顔」である。人間に限らず、他の動物やぬいぐるみや人形、アニメのキャラクターでこのような要素があれば「かわいい」と思わせることが出来るという。そしてこの「幼児図式」を参考に考えると、目の大きさ、目の光、小さな口、全体的な丸みなど当てはまる部分が一番多いのは福太郎先生であると言える。特に前述した福太郎先生のチャームポイント「つぶらな瞳、ふくよかなお腹」が決め手になった。

 せっかくなので私も幼児図式になるべく沿った、文化学科のマスコットキャラクターを考えてみた。名づけて「うさぎのブンちゃん」である。耳は福岡大学の「F」をデザインに、文化学科の幅広く学べる特性からいろいろな物を詰め込めるように大きなリュックを背負わせた。手に持っているのはにんじん型のメモ帳、首元には文化学科の頭文字でもあり、自分の名前の頭文字でもある「B」が入ったバンダナをしている。体に対して大きな頭、小さい口、全体的に丸いフォルム、丸い頬、下部に寄った大きくつぶらな目、ありきたりなキャラクターデザインのような気もするが、それだけ幼児図式が様々な「かわいい」キャラクターの基礎として使われていると言えるだろう。

うさぎのブンちゃん

 今回は一部のキャラクターの紹介と、髙下先生の心理学の講義で学んだ内容を踏まえて「幼児図式」から見る「かわいさ」について分析したが、これを機に福岡大学のマスコットキャラクターを身近に感じてくれる人が増え、さらには図書館や福大生ステップアッププログラムなどに興味を持つ人も増えてくれれば、マスコットキャラクターたち(関係者の方々)にとっても喜ばしいことだと思う。

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